masaono777

Tech Venture/テックベンチャー

起業家、エンジニア、投資家、支援者が、ハイテク・アントレプレナーシップを考える情報ネットワーク。

総論

23 10月

Tech Ventureの近況

Tech Venture発起人の小野でございます。大変ご無沙汰をしております。
かねてよりご購読頂きましてありがとうございます。

Tech Ventureは、1999年2月からメルマガを始め、2007年以降は定期刊行せずに不定期で発行するスタイルを取っております。
メールマガジンは、「エンジニア・投資家・ベンチャー支援者に向けて、現場で活躍している専門家・実務家が『第一線の情報と真摯な意見』を発信するメルマガ」(1999/2、序にかえて)という目的で運営しておりましたが、ハイテクベンチャー振興発展の運動が拡がる中で、先鞭をつけて啓蒙的な活動を行う(エヴァンジェリスト)という考えはひとまず収束させ、現実に進展しているハイテクベンチャーのビジネスの結実を期待しようという思いを持ったためです。

当時から数年間、各執筆者(現在は私を含め常勤非常勤で大学教員に従事している方が5名)に書いて頂いた小論やコラムは150回以上にのぼり、見返しますと(手前味噌ながら)現在にも適用できるクールな論も多数あります。また、一部の方からTech Ventureどうなっていますかというお問い合わせも頂くことがあります。

経済社会情勢も変化し、またSNSやTwitterのようなソーシャルメディアやRSS等のフィードリーダー・メディアが一般となった現在に、メルマガ発行にこだわる時代でもないと考えまして、以下のようなスタイルで運営致します。

(1)従来のメルマガは、以下のブログに移管して、アーカイブを管理します。いわばアンソロジー(詩撰)のようなものです。既に一部の執筆を映していますので、ご覧頂ければ幸いです。
http://techventure.ldblog.jp/

(2)執筆者陣は、現在も下記のようにネットで発信していますので、Tech Venture的な情報は、こちらの方をお読み頂いたり、RSS購読して頂ければうれしく存じます。
☆山本 尚利「新ベンチャー革命」    http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot
☆小野 正人「Entreprenurship Study」  http://d.hatena.ne.jp/masaono777/

これからも日本のハイテクベンチャーの発展(復活)を期待して行動しましょう、見守りましょう。


【禁無断転載】

*************■■■ (株)リアライズ理工センター ■■■***************
リアライズ理工センターでは、専門技術研修・セミナーの開催、技術書籍販売、専門技術者の紹介、各種調査、図書制作、事務局機能代行など、技術者・団体の支援を行っております。下記URLをご覧ください。▼
http://www.realize-se.co.jp/
*********************************************************************
15 2月

序に代えて(Tech Venture)

小野 正人

今、ハイテクベンチャーが勢いづいているのはシリコンバレーだけではありません。続々とNASDAQに株式公開するイスラエル、通貨統合で沸くユーロや、台湾、オーストラリアまで波及しています。しかも、アメリカのハイテク・コミュニティは、この1年でさらに大きく変わっています。インターネットビジネスの爆発で、さらに若いエンジニアがベンチャーを公開(IPO)させ、富と次のチャンスを一挙につかんでいます。アメリカでは、「自らが会社を起業して経営する自由」まで獲得したといっても過言ではないでしょう。 
ご存知のように、アメリカは98年秋から猛烈なインターネット株式ブームが起こっています。NASDAQのインターネット・インデックス採用50社(ネット関連の代表企業です)の株式時価総額をはじいてみましたが、なんと総額4000億ドル(48兆円!)です。個社の例をあげれば、日本の時価総額トップであるNTTの時価総額が現在15兆円ですが、Cisco Systemsは20兆円とNTTを抜いています。売上高が2億ドルにすぎないヤフーの株式時価総額は300億ドル、これはソニーの時価総額より大きいのです。しかも、これらインターネット50社の会社年齢は平均7年、50社のうち41社が90年代の創業です。あるいは、50社のうち利益を出している企業は12社しかありません。 これらインターネット・インデックス50社の名前をあげてみましょう。50社のうち3割でも知っていればかなりの通でしょう。 

<インターネット・インデックス50社>
@HOME NETWORK、24/7 MEDIA、AMAZON.COM、AMERICA ONLINE、
AXENT TECHNOLOGY、BEYOND.COM、BROADCAST.COM、BROADCOM、
BROADVISION、CDNOW、CHECK POINT、CISCOSYSTEMS、CMGI、CNET、
CONCENT NETWORKS、CYBERCASH、CYBERIAN OUTPOST、DOUBLECLICK、
E*TRADE GROUP、EARTHLINK NETWORK、EBAY、EGGHEAD.COM、EXCITE、
EXODUS、GEOCITIES、IDT、INFOSEEK、INKTOMI、ISS GROUP、LYCOS、
MINDSPRING、N2K、NETSCAPE、NETWORK ASSOCIATES、
NETWORK SOLUTIONS、ONSALE、OPEN MARKET、OPEN TEXT、PREVIEW TRAVEL、
PSINET、REALNETWORKS、SECURITY DYNAMICS、SECURITYFIRST、
SPORTSLINE USA、SPYGLASS、USWEB、VERIO、VERISIGN、VOCALTEC、YAHOO 

Tech Ventureが配信開始されましたら、これらネット関連企業のパフォーマンス等についても逐次追ってみたいと思います。 

もう一つ、別の数値を示しましょう。人口一人当たりのベンチャーキャピタルの投資額です。
 ・ アメリカ:48ドル(以下97年の数値) 
・ カリフォルニア州:159ドル 
・ マサチューセッツ州:227ドル
 ・ イスラエル:105ドル
 ・ 台湾:10ドル
 ・ 日本:13ドル 

・・・というように、日本はアメリカの3割であり、九州に満たない島に2千万人超が住む台湾と同レベルなのです。また、各国のベンチャーキャピタルの投資額は、アメリカが6年で7倍、ユーロが5倍、台湾が4倍になりました。イスラエルはゼロから600万ドルへの成長です。対する日本はこの6年で逆に4割減っています。 このデータに現れているように、日本は「失われた10年」(ダニエル・ヤーギン、「市場対国家」)を過ごしてしまいました。それだけに、「溜まっている」のではないでしょうか。ミドル世代は「不安のかたまり」、中堅若手は「不満のかたまり」です。
これからの10年、日本のワークプレイスは「個」を重視尊重した姿に変わっていくと思っています。俺がベンチャーを起こすぞというマッチョな野心。私はもっと評価される仕事をしたいというマイルドな野心。 そういう、いろいろな自己実現を「リスクを低く、効率的に」するための情報、ノウハウ、ネットワーク人脈が日本には欠けています。Tech Ventureは、普通は流し読みしてもらうメルマガです。ただし、そういえばああいう情報もあったなと思い出してもらって役立つ「よすが」になるような記事を書いていきたいと考えています。また、今後は読者の方からのコラムや提案を設けて、少しインタラクティブなネットワークにしていければと思っております。
(おの・まさと)
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